公ではブランド戦略を、私では地域デザインを。

『壇蜜日記』に触発されて日記を綴り続けた1260日の記録。仕事の新しいプロジェクト対応で日記を中断した2018年4月。公私混合(Work Life Integration)を掲げながらも公私がバラバラになった日記最後の日。ブログのタイトル変更と共に、また、公私混合な日々を取り戻していく。 公ではブランド戦略を、私では地域デザインを。Work Life Integration. Brand Strategy & Social Design.


公ではブランド戦略を、私では地域デザインを。多摩川沿いに住む48歳。2021年の目標は「行動を笑顔で見せる」。未来創造に向けて考動(=考える+動く)し続けると共に、行動を背中でなく、相手に向き合って笑顔で見せる一年にします。

https://www.katsuhiko0821.com


『次世代マーケティングリサーチ』(萩原雅之)

購入してから、だいぶ時間が経過してしまった『次世代マーケティングリサーチ』を読了しました。

マーケティングや商品企画に携わる方々だけでなく、2010年代のライフスタイルを再認識することもできるので、多くの方々に読んでいただきたい一冊です。

$岡本克彦のブログ-次世代マーケティングリサーチ

従来のマーケティングは、生活者の意識を仮説して検証するという、被験者の「意識」を前提とした「仮説・検証型」。
これからは、生活者の行動やソーシャルメディアの発言等を介して、なぜ、そうのような行動になったのかという、行動を通じて生活者の「無意識」を推察する「観察・推察型」にシフト。
リアルタイムに入手できる行動データからインサイトを読み取り、生活者自信も気付かなかったニーズを読み取り、それをカタチにしてサプライズを実現することが求められる。

人間の行動は、「5%の意識」と「95%の無意識」から構成されているので、必然と言えば、必然のアプローチ。

この95%の無意識を可視化する「Scanamind」は、行動観察の結果から導き出される仮説を検証するのに有効なツールであることを再認識。Scanamind、オススメです。


��印象に残ったキーワード>

●Asking(質問する) から Listening(傾聴する)
●マーケティング業界で異彩を放つドゥ・ハウスさん。
●商品開発プロセスに消費者を積極的に巻き込み、消費者のふだんの行動や言葉からその意図や価値を読み解くという新しい消費者理解技術が求められている。
次世代マーケティングリサーチは、消費者同士が会話を行うソーシャルメディアプラットフォームの活用とメガデータの活用が中心となり、それを新しいデバイスやネットワークテクノロジーが支える。これが消費者理解のイノベーション
消費者自信も気づかなかった欲望を読み取ることがインサイトであり、それを形にしてサプライズを実現するのが優れたマーケッターである。
●単に消費する者ではなく、生活する者としてまるごと捉える発想。
●消費者の本当の気持を察する力や、消費者をパートナーとみなす考え方が大切。
●市場シェアをとっていくより、私情シェアをつかむこと。
●市場シェア競争に必要なのは集団の情報だが、私情シェア競争に必要なのは、ひとりひとりの心の中の理解である。
●企業ビジョンで「ナンバーワン企業になる」という会社もあれば、「顧客を理解する企業になる」という会社もある。
P&G;の根幹となる企業哲学は「Customer is Boss (消費者がボスである)」、そして、企業メッセージは「暮らし感じる、変えていく」。
●近年は、自宅を訪問して観察させてもらったり、ショッピングに同行しながらインタビューするといった、実際の生活に密着したリサーチ手法が増えている。
●生産者(Producer)と消費者(Consumer)が一体化したプロシューマー(Prosumer)
●消費者をターゲットではなく、むしろパートナーと考えるべき。
「消費者はウソをつく」「消費者の記憶はアテにならない」「消費者は言葉で考えない」と考えるべき。
●膨大なデータから「なぜ?」という仮説を発想する力が求められている。
●平均値と外れ値をどう見るか。花王がエスノグラフィを行う場合は、平均的な人を選ぶのではなく、むしろ極端な特性を持つ人(エクストリーマー)を選ぶ。極端な個人にもし共通な特性が見られれば、それこそが普遍的かもしれない。
●ひとりの人間のリアリティを想像し大切にする。
●リアルタイム性が高いほど情報の価値は高まる。ストリーミングや動画のようにデータを語らせる
●人や商品を単独に考えるのではなく、人と人のつながり、人と商品のつながりもデータとして扱う。
花王では、商品者の家庭を訪問し、シャワーを浴びるところを金津させてもらうことさえある。
●平均から外れた数字や現象があった時には、例外とか異常値として簡単に切り捨てず、それには何か理由があるはずだと考えてみることが重要。自分の常識や当たり前と思っていたことと違う現象に出会った時こそ創造のチャンスだと考えるべき。
●フィリップ・コトラーの『Marketing 3.0』
 Marketing 1.0 製品中心
 Marketing 2.0 顧客志向
 Marketing 3.0 価値主導
 消費者はよりよい世界を求める能動的な人間であり、企業は「選ばれる側」に廻っている。
 だから企業は「ビジョン」を明確にせざるを得ないし、消費者との協働が必要になる。
ミライ・ツイート・カンパニー
●マーケティングリサーチに関わる者なら映画『マイノリティ・リポートを一度は見ておくべきだ。映画の肝とも言える瞳の虹彩認証による個人識別。例えば、電子看板の前を通ると個人が認識されカスタマイズされる電子広告も登場する。
●企業の思いを消費者に伝えるコストは6兆円であるのに対して、消費者の思いを企業に届けるコストは1700億円にすぎない。
リサーチャー自身が「ソーシャル」であることが求められている。



次世代マーケティングリサーチ/萩原 雅之

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