公ではブランド戦略を、私では地域デザインを。

『壇蜜日記』に触発されて日記を綴り続けた1260日の記録。仕事の新しいプロジェクト対応で日記を中断した2018年4月。公私混合(Work Life Integration)を掲げながらも公私がバラバラになった日記最後の日。ブログのタイトル変更と共に、また、公私混合な日々を取り戻していく。 公ではブランド戦略を、私では地域デザインを。Work Life Integration. Brand Strategy & Social Design.


公ではブランド戦略を、私では地域デザインを。多摩川沿いに住む48歳。2021年の目標は「行動を笑顔で見せる」。未来創造に向けて考動(=考える+動く)し続けると共に、行動を背中でなく、相手に向き合って笑顔で見せる一年にします。

https://www.katsuhiko0821.com


『ヘコむな、この10年が面白い!』

社長から借りた『ヘコむな、この10年が面白い!』を読了。

この本は、amadanaを展開するリアル・フリートの熊本社長からウチの社長へのプレゼント。
「ビジネスの究極は安く仕入れて(作って)、高く売ることです。高く売るためにはマーケティングで商品の価値を高め、あるいはブランディングで企業のブランド価値を高めることです。」という一節からメッセージを痛切に感じます。スペック競争からの脱却、「モノづくり」から「コト興し」への変革が急務。この変革を楽しんでいきます。


<気になったキーワード>
「モノづくり」から「コト興し」へ
●著者(小寺圭さん)の主張
 ①日本は「モノづくり」国家から脱却すること
 ②日本は「事業化」を通した「コト興し」の国に変わること
 ③日本は「環境ビジネス」の分野で世界をリードする国になること
●モノづくりだけを孤立化させずに、産業化できるための体制づくりをやらなければなりません。そうでないと、日本は世界一の下請け工業国に成り下がってしまいます。
●モノづくりは欧州から米国、そして日本に移り、それが中国やブラジル、やがてインドやインドネシアに移っていく。極めて自然なことです。
●モノづくりとは産業革命そのものであり、現在我々が住む世界はポスト産業革命の時代に移ろうとしているのです。
技術移転しようがしまいが、盗まれる技術は盗まれます。
カンバン方式といえども、中国での大量生産にはかなわなくなったのが現実であり、最近はカンバン方式という言葉さえも色褪せ、死語になってしまった観があります。
●「コモディティ化」とは、誰が作ってもほぼ同じような性能や機能を持たせられる、というほどの意味です。
●今のパソコンは誰が作っても「五十歩百歩」、どのブランドでも「大同小異」ということになります。
●いったんコモディティ化した商品は、それはそれと割り切って、中国の設計や製品開発・製造をうまく使うことを考えるべきです。
●ビジネスの究極は安く仕入れて(作って)、高く売ることです。高く売るためにはマーケティングで商品の価値を高め、あるいはブランディングで企業のブランド価値を高めることです。
問題は、日本の企業は他人や他社を使うことが実に下手なことです。よくいわれるコミュニケーション能力の不足です。
●どうして日本のエンジニアは日本生産にこだわるのでしょうか。いえ、消費者もそうです。メイド・イン・ジャパン信仰は日本の消費者心理にまだまだ残っています。「日本製だから高くて当たり前」と思っている人がいかに多いことでしょう。そういう消費者のモノに対する感覚が日本のガラパゴス化をよりいっそう後押ししたともいえます。
日本も大変なプロセス重視の国です。米・韓は明らかに結果重視の思想が根付いており、また、中国も米・韓以上に結果主義の国なのです。
●クリエイティブな技術あるいは新しいコンセプトの商品に関しては日本はまだまだ先を行っていますし、何十年あとでも中国の先を歩いていなければなりません。ですから、すぐにコモディティ化してしまうような商品の設計などに、日本のコストの高いエンジニアのパワーを使うのはもったいないですし、経営的にもまったく非合理的な話です。そうではなくて、それらの人材、能力や時間をクリエイティブなアイデアや新しい技術の開発に使うべきであるといいたいのです。
●技術の進歩はエンジニアの想像をも凌駕して進んでいく。
どんな業界にあってもパラダイム(価値観)はシフトするのです。
●日本人はとにもかくにも、数字を大変気にする国民なのです。
●「さらば、モノづくり」。これを唱え始めて、日本の将来への扉が開かれます。
●「環境革命」が次の10年の主戦場になります。
●一企業の中で社長に上り詰めようと考えている人こそ起業家には最もふさわしくない人ということ。
●急成長企業で、ものごとを民主的な合議制で何段階もの会議を経て決めている会社などありません。
国内で行われるセミナーなどにしても同じで、内容に関係のない部署の人たちが来て、「勉強」をして帰るので、セミナーの内容が実際の投資に役立つことは稀です。
●「環境問題」という発想そのものがおかしく、「環境政策」あるいは「環境革命」という言い方の方がふさわしいでしょう。そこにかかる費用は勘定項目でいえば、「コスト」ではなく、「インベストメント(投資)」の項目に入るべきものでしょう。
●戦後ゼロからの復興を遂げた日本は、「ゼロベース」のスタートを得意としていたはずです。
●技術は現場を持たなければ発展させることはできません。
再生可能エネルギーは、一度化石燃料にとって代われば、ほとんど半永久的に地球の存在する限り続くでしょう。なぜなら、それに代わりうるものを誰も思いつかないからです。
●多くの場合、モノは作られることによってその価値が生まれるのではなく、そのモノが売られることによって初めてその価値が対価をともなって体現されます。すなわち、モノは今や、作られる過程よりも、売られる過程においてその価値が高められるのです。
●売るための構造・仕組みを作ることが最も付加価値を高め、企業の利益につながるのです。その仕組みづくりこそが、私の言う「事業化」です。
●様々な「事業化」を通した経済活性化の策を、私は「コト興し」と総称したいと思います。
サービスには価値があり、それは売るものです。タダで提供するものではありません。サービスの価値はマーケティングやブランディングでいくらでも向上させることができます。
●マーケティングには「付加価値の創造」のほかに、「ニーズ(消費者の求めるもの)の掘り起こし」という、さらに重要な役目があります。
●日本の企業は少し業績が悪化すると、最初に削減するのがマーケティングに関わる経費であり、広告費などもいとも簡単にカットします。ところがサムスンは、マーケティングの経費削減は最後の手段と決めています。徹底したマーケティング主導の会社なのです。
●真のマーケティングとはニーズを掴むことだけでは不十分で、そのニーズを商品に具現化させなければならない。マーケティングに携わる者はエンジニアに商品化をさせるための説得力を身につけなければならず、さらにマネージメントに関わる者は社内事情にとらわれずに、市場の欲するものを出す勇気を持たなければならない。
●コト興しの課題の1番目は、モノとサービスを結びつけた事業構造を作ることです。わかりやすい例でいえば、アメリカのアップル社の事業構造です。
●コト興しの2番目の課題は、いかにして自社の事業領域を越え、特定産業の壁を越える発想を可能にさせるかということです。
●周りの人を味方につけるには、自分自身をマーケティングすることが大事です。つまり、自分の持つ固有の価値を正確に把握し、十分に理解して、その付加価値を高めることです。このことを実践すれば、自ずとそれを評価してくれる多くの人々に出会うことができるでしょう。


ヘコむな、この10年が面白い!/小寺 圭

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