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『壇蜜日記』に触発されて日記を綴ることにした。twitterやfacebookとは別に、毎日日記を書くことの大変さは理解しているが、敢えてチャレンジしてみる。ブログを書きながら実感しているが、僕にとって書くことは心身共に大きな疲弊を伴う。それだけ集中し、言葉を選んでいるからだと思う。日記を続けることで、この疲弊は解消されるのか試してみたい。

『ニホンのクルマのカタチの話』(中村史郎さん)

katuhiko0821-S&S Lounge


昨年の12月にS&S; Cross Talk Eventで講演してくださった日産自動車 中村史郎CCOさんの著書(サイン入り♪)。
中村さんに2時間あれば読み終わると言われながらも、読了するのに5か月を要してしまいました...。

S&S; Cross Talk Eventで中村さんの講演を聞いた時もそうですし、この本を通じても感じたのは、中村さんが好奇心や向上心に満ち溢れたコドモのキモチを持ち続けているオトナだということ。
子どもの頃は、誰とでも友だちになれたように、今でも多くの方々と繋がり合うことで多様性を受け入れながら、自分自身やチームの可能性を探求し続けている姿勢に刺激を受けました。

子どもの頃は何も考えずにできていたのに、なぜ、大人になるとできなくなるんだろう?
自分は何を考えすぎているんだろう?

利害関係とかでなく、「色々と知りたい」「新しいことを探求したい」という純粋なキモチが、常に新しい価値を創出する原動力なのだと感じた一冊でした。


<構成>

第1章 デザイン
第2章 クルマのカタチ
第3章 デザインのマネージメント
第4章 音楽とデザイン

<気になった内容>

●役職をデザイン本部長からCCO(チーフ・クリエイティブ・オフィサー)に変更。クリエイティブなモノ全てに責任を持ち、メッセージに一貫性を持たせることが、自分のoutputに対する責務。
●自分は、スケッチを描かないデザイナー。楽器は弾かないけれど、音楽を創るオーケストラの指揮者。デザインを選択して決定するのが自分の仕事。
●デザインの定義。「デザイン=カタチにすること。想いをカタチにすること」。デザイナー個人だけでなく、ブランドや起業のメッセージ(想い)を含む。
●カタチに拘る理由。それは、カタチは一瞬で直感的に伝えることができる力があるから。カタチとは内面から沸き上がったものが表面に現れたもの。つまり、カタチとは表層的なものでなく、本質を表現するもの。
●「形態は機能に従う(フォルム・フォローズ・ファンクション)」ではなく、「形態はキモチに従う(フォルム・フォローズ・エモーション)」の方が自然。カタチを最終的に決めるのは「つかうひとのキモチ」、そして、「つくるひとのキモチ」。デザインとは「つくるひと」と「つかうひと」の共同作業。
●多くのカスタマー調査をし、カスタマーの求めるものをできる限り知る。ただし、いいデザインを生み出すためには「カスタマーのいうとおりに作らない」。相手の知っている範囲のことを越えるのがデザイナーの仕事。
●自然のつくり出したものは、やはり理に適っていて、カタチに説得力がある。デザインというものは、結局自然のカタチに少しでも到達したいという行為といえるかもしれない。
●ブランドとは、作り手とお客様との信頼関係。
●リバイバルでなくリボーン。
●単にファンの期待に応えるのではなく、それを越えること。ファンを裏切ってはもちろん駄目だが、単に期待に応えるだけでは、新しい価値を感動は創り出せない。
●スカイラインGT-Rから日産GT-Rへ。
●欧州のスポーツカーにはない自分たちのデザインの文法。それがGT-Rの表現の仕方。
●「世界で最も速いクルマ、GT-R」と「世界で最も遅く見えるクルマ、キューブ」。
●「速く走らないで、リラックスして行こう」と思わせるスローデザインのクルマ、キューブ。ゆっくり走ってCO2を減らすというのは、今の環境配慮型社会にぴったり。
キューブのデザインは、クルマの内側からの発想。
●非対称デザインのキューブ。一般に受け入られるか心配だったが、発売してみるとユーザは誰も左右非対称であることをコメントしない。「実は、世の中の人は我々デザイナーや社内の人間が思っているより、ずっと柔軟なのだ」。
●「個性的で、先進的、しかし、多くの人に好かれる」こと。相反することを実現するのは簡単ではないが、それを実現するのは常にユーザやマーケットの動向を観察すること、そして、今までに投入したクルマでの多くの経験を活かすこと。
●ジュークのコンセプトは「考え抜かれた大胆さ」と言い換えてもいい。
●ベストのデザインを目指すには、自分自身のアイデアを中心にするよりも、むしろデザインの方向性をチームに示して、みんなのアイデアをまとめたり、いいアイデアを見つけ出して発展させたりする方が、はるかにいい結果に結びつくことに気づいた。
●何も全部自分ですることはない。自分より秀でた人、物事を知っているいる人は大勢いる。彼らと一緒に、お互いに刺激を与え合い、彼らの能力を活かして、モノづくりをすることが最大の結果につながる。
「違った文化、考え方、視点を持った人が、その違いをぶつけ合う」ことから、新しいアイデア、強いアイデアが生まれる。
●様々な国籍のデザイナーにデザインされていても、日産のデザインが日本の国籍であるために重要なのはデザイナー全員が「何が日産デザインであるのか」を知っていること。そのために必要なのがデザイン戦略。ビジョンと目標を共有すること。戦略は押しつけでなく、自分たち自らのものであると思ってもらうことが大切。
●デザインを通じて価値を高めるには、無意識を意識化させることが大切である。無意識を意識化して思考を深くすることは、偶然を必然に変えることでもある。
●ユーザの「新しさへの期待と、見慣れないものへの抵抗」の境目へのチャレンジ。
●「日本の文化で世界を楽しく」すること。つまり、「ニホンを世界にマーケティングする」ことが、これからの日本には大切である。

 

ニホンのクルマのカタチの話

ニホンのクルマのカタチの話

 

 


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