オンラインミーティングで考える予定調和と予定“不”調和
しごと総研さん主催のオンラインイベント「Afterコロナに向けて、今こそ、企業がすべきこと」に参加。しごと総研のなっちゃん(山田夏子さん)がリモートグラフィックファシリテーションをしながら約50名の参加者と2時間を過ごしました。
COVID-19による緊急事態宣言で急増したオンラインミーティング(≠オンラインコミュニケーション)をテーマに全員参加型のパネルディスカッション。
先日のブログでも述べましたが、オンラインミーティングへの違和感というかストレスを感じています。
リアルの場は面倒くさいけど、面白い。予定“不”調和でセレンディピティに溢れている。
●予定された参加者以外に合うこともなく、全てが予定調和であること。会議室に移動する途中で誰かに会って話している時にアイデアが浮かんだり、新しいプロジェクトのきっかけが生まれたりという予定“不”調和によるセレンディピティがない。
●画面に集中するため視覚と聴覚に偏重するため、極度に疲れる。これまで五感で感じていたことを2つの感覚で処理しているのだから負荷分散ができない。エネルギー保存の法則。
●同様に、五感すべてでそこはかとない雰囲気を感じることができない。
(補足)
オンラインミーティングの良さ
●座席位置も考える必要もなく、お客さま含めてフラットな位置関係で対話できる
●相手の生活を感じられる。その結果、本音を引き出しやすい。
●話さなくてもチャットでコメントしやすい。声が大きい人以外の意見を聞ける。
オンラインミーティングだと、そこはかとない雰囲気を感じづらいのですが、しごと総研 なっちゃん(山田夏子さん)のメッセージは、すごく響くんですよね。不思議。そうしたら、なっちゃんから「オンラインだと、本人が発する言葉の背景の有無が透けて見えてしまう。本人の経験に基づいた話であればオンラインでも共感&共鳴を生む。誰かから聞いたり、ニュースサイトで見た話をするとインターネット上に流れる情報と同じ扱いになって相手に届かないし、響かない」とのコメント。すっごく同感&共感しました。オンラインだと一次情報が重要になる。だからこそ、テーマに沿って自分がどこまで深く語れるか?という言語化しづらい感覚(インサイト)も重要だと。
この話を聞いて、今までオンラインミーティングで違和感を抱いていた「予定調和」に関してクリアになりました。
オンラインミーティングには予定“不”調和がないと嘆いていましたが、それは予定調和の不完全さによるフラストレーションでもあったことに気づきました。予定調和だからこそ、設定されたテーマやアジェンダについて深く対話・議論して結論に辿り着くことが求められるのに、結論に辿り着かないことが多い。オンラインだとポストイットを使ったようなワークショップがしづらいなどの環境面の不十分さもあるし、参加者同士が一次情報を紡ぎながら結論に辿り着こうとするマインドの不十分さ・不揃い感があるのも事実。なるほどね。
リモートワークや在宅勤務の生活が3か月続いたことで、オンラインとオフライン(リアル)、予定調和と予定“不”調和のそれぞれの良さが明確になりつつあります。それぞれをTPOによって使い分けるのがいいんでしょうね。
今はCOVID-19の緊急事態宣言でオンラインしか選べない、予定調和しか選べないという「選択肢がない」状態。色々な選択肢がある状態が貴重だし、ウェルビーイングになるんだと強く感じています。
株式会社しごと総合研究所