「できないことを体験する」で得た気づき「相互扶助の自然発生」
川崎市が推進する「かわさきパラムーブメント」。その一つの施策である「かってにおもてなし大作戦」。いよいよ、僕が担当する小杉・新城会場の本番の日。
2/22(土)川崎会場(鹿島田駅前広場)
2/23(日)小杉・新城会場(武蔵新城 PASAR BASE他)
2/29(土)溝の口会場
3/1(日)新百合ヶ丘会場
僕は「Shiritori in Silence〜三禁・絵しりとり〜」を出展。
パラムーブメントの文脈も考慮して「できないことを体験する」ために3つのルール(禁止)を設けました。
ルール①「おしゃべり禁止」何を描いたか?を伝えてはダメだよ
ルール②「利き手で描くのは禁止」右利きの人は左手で描いてね
ルール③「上手い下手を問うのは禁止」利き手じゃないから下手で当然だよ
老若男女、障がいの有無の壁を超えて多くの方々が絵しりとりを紡いでくれました。スタート→トイレットペーパー→・・・→ニンジンでGOAL!
かってにおもてなし大作戦「Shiritori in Silence〜三禁・絵しりとり〜」
「できないことを体験する」ために3つのルールを設けましたが、三禁・絵しりとりを終えて以下の気づきがありました。
①利き手で描いても本人が思うほど下手ではない
描く本人は利き手でないから上手く描けないと言うのですが、利き手で描いた時と然程変わらないというのが印象的でした。確かに利き手と違って詳細までは描くことができませんが、伝えたいことはちゃんと伝わるし。利き手よりも温かい画風になっているようにも感じました。
②「上手/下手」「できる/できない」の評価軸を取り払うと誰もが楽しめる
「できる」や「上手」を良しと考えるため、絵が苦手という方は描きたくないと口を揃えて言っていました。利き手でないから下手なのが当たり前と背中を後押しすると、みんなが一斉に絵を描き始めるという不思議さ。「できる」「上手」が良しとされる風潮がみんなの挑戦意欲や好奇心の妨げになっているんだと感じました。
③足りない部分に寄り添って理解しようとする相互扶助の自然発生
上手に描けない分、その人が何を描いたのか?を理解しようとして、会場には温かい雰囲気がありました。「できる」「上手」が良しとされる風潮では「できない」「下手」は当事者の問題として一人で抱えることになりがちですが、「できない」「下手」が前提となれば、他者が寄り添って不足を補おうとする相互扶助が自然と発生するんですね。
かってにおもてなし大作戦を通じて一人ひとりが色々な気づきを得ることが、かわさきパラムーブメントの目指すところなんでしょうね。
来週の溝の口会場、新百合ヶ丘会場での「かってにおもてなし大作戦」も楽しみたいと思います。